Women's column 女性向けコラム
女性の握力の平均は?男女・世代別握力の平均値と鍛え方や記録を伸ばすコツについても解説
「女性の握力の平均ってどれぐらい?」
「握力が弱いんだけど、鍛える方法はないかな…」
「握力を鍛えるときに使える筋トレグッズが知りたい!」
このような疑問を抱えていませんか?
実は、握力が低いと身体機能も低下し、日常動作に支障を感じるようになることが報告されています。
握力トレーニングは筋トレをしている人だけでなく、生活の質をキープするために老若男女誰にでも必要と言えます。
この記事では、以下の内容について詳しく解説していきます。
- 握力の平均値
- 握力を鍛えるメリット
- おすすめのトレーニングやトレーニンググッズ
女性は特に握力が低い人が多く、鍛える機会もあまりないため、加齢による衰えで不自由を感じやすくなっています。ぜひ最後まで読んで、健康のためにも握力を鍛えてみてくださいね。
目次
握力の平均値
令和3年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書から、男女別の握力平均値を見ていきましょう。
男性の握力平均値
18~79歳までの握力平均値は以下の通りです。
18歳 | 19歳 | 20-24歳 | 25-29歳 | 30-34歳 | 35-39歳 | 40-44歳 |
41.17kg | 41.54kg | 45.06kg | 46.40kg | 46.96kg | 46.56kg | 46.61kg |
45-49歳 | 50-54歳 | 55-59歳 | 60-64歳 | 65-69歳 | 70-74歳 | 75-79歳 |
45.64kg | 45.58kg | 44.21kg | 42.40kg | 39.38kg | 37.25kg | 34.93kg |
(参照:令和3年度体力・運動能力調査結果報告書の概要及び報告書)
男性の握力平均値は30~40代でピークを迎え、60代後半からかなり落ちてきます。
20〜40代の平均は約46kg。10台後半から60代前半まで、40台を保っています。
女性の握力平均値
18~79歳までの女性の握力平均値は以下の通りです。
18歳 | 19歳 | 20-24歳 | 25-29歳 | 30-34歳 | 35-39歳 | 40-44歳 |
25.70kg | 25.92kg | 26.84kg | 28.06kg | 28.06kg | 28.98kg | 28.67kg |
45-49歳 | 50-54歳 | 55-59歳 | 60-64歳 | 65-69歳 | 70-74歳 | 75-79歳 |
28.54kg | 27.72kg | 26.99kg | 26.36kg | 24.85kg | 23.78kg | 22.32kg |
(参照:令和3年度体力・運動能力調査結果報告書の概要及び報告書)
女性の握力平均値は30代後半から40代でピークを迎え、男性同様60代後半から低下していきます。
20〜40代の平均は約28kg。20代から60代前半まで、20台後半を保っています。
握力の測り方
握力を測るときは、正しい使い方や測り方を知っておかないと良い結果が出ません。
握力計の使い方や、正しい測定方法を詳しく見ていきましょう。
握力計の使い方
握力測定によく使われているのは、スメドレー式という握力計です。学校などでよく見かける握力計で、誰もが1度は使用した経験があるのではないでしょうか。
測定前に、自分の手に合わせて握力計の調整を行うことが大切です。
手順は次の通りです。
- まっすぐ立ち、握力計を軽く握る
- 人差し指の第二関節が90度になるように、握り幅を調整する
握り幅は、握力計についているネジを回し調整します。
しっかり握るためには握り幅が手に遭っていることが大切になるため、測定前に必ず行ってください。
正しい測り方
握力の正しい測り方は、次の通りです。
- あらかじめ握り幅を調整しておく
- 背筋を伸ばして立ち、腕は自然に垂らして握力計を持つ
- 握力計が体や衣服に触れないように気を付けながら、左右2回ずつ測定する
- 左右それぞれの良い方を記録とする
測定するときは、体や衣服に握力計が触れないように気を付けましょう。
正しく計測できるように、測定する人の手に合わせて毎回握り幅を調節することが大切です。
握力を鍛える3つのメリット
握力は全身の筋力状態や、健康状態のバロメーターになることがわかっています。
握力を鍛える主なメリットは以下の3つです。
- 筋トレ効果が上がる
- スポーツのパフォーマンスアップ
- 日常生活に役立つ
順に見ていきましょう。
【メリット1】筋トレ効果が上がる
握力は、筋トレの効果にも影響しています。
ダンベルやバーベルなど高重量を扱うトレーニングでは、握力が必須。懸垂やラットプルダウンなどでも、握力がなくなってトレーニングが続かないという人は少なくありません。
ダンベルやバーベルを持ってトレーニングすることである程度の握力トレーニングにはなりますが、握力をつければさらに高重量を扱えるようになり、結果として筋トレの効果が上がります。
筋トレの効果UPには、握力トレーニングが欠かせないと言えるでしょう。
【メリット2】スポーツのパフォーマンスアップ
握力は、筋トレ以外にも様々なスポーツで必要になる力です。
例えばテニスや柔道などラケットや道着をつかむ動作、体操で鉄棒につかまる動作、野球でボールを投げる動作などすべて握力が関わってきます。
握力がなくなると、いつもの動作ができなくなったり威力が落ちたりするため、良い結果を残すためにはトレーニングが必要。
握力を鍛えることでパフォーマンスが下がるのを防ぎ、長時間良いプレイができるようになるでしょう。
【メリット3】日常生活に役立つ
握力は日常生活にも大きく関わっています。ペットボトルや瓶のフタを開ける、雑巾を絞る、ドアノブを握るなどの動作は、すべて握力が必要です。
握力が落ちるとこれらの動作ができなくなるばかりか、重い物を持てなくなったりお箸やスプーンなどが握れなくなったりして、食事を摂るのが難しくなることも。
ある程度の握力がなければ、日常生活さえ不自由になり、生活の質が大きく下がってしまうのです。
握力は加齢によって低下するため、トレーニングで鍛えることで生活の質をキープできるようになるでしょう。
握力測定で記録を伸ばす3つのコツ
握力設定で記録を伸ばすコツは次の3つです。
- 握力計を正しく持つ
- 準備運動を行う
- 息を吐きながら握る
詳しく説明していきます。
【ポイント1】握力計を正しく持つ
握力測定で良い結果を出すためには、握力計を正しく持つことが大切です。
特に大きくかかわってくるのは握り幅の部分。手のひらの大きさや指の長さは人それぞれ異なるため、手に合わない状態で握ると良い結果が出せないからです。
握力測定の前に、握り幅を自分の手に合わせて正しく調整してください。握ったときに人差し指の第二関節がしっかりバーにかかる幅にしておくと、効率良く力が伝わり、好記録につながります。
【ポイント2】準備運動を行う
握力測定を行う前に、準備運動をしておきましょう。何の準備もせずにいきなり力を入れると、手首や指を痛める原因になりかねません。
手首を回したり、グーパーしたりして、しっかりほぐしておくことが大切です。
時間があれば前腕や肩回りなども軽く動かしたり曲げ伸ばししたりして、ほぐしておくと、リラックスもできてより効果的です。
【ポイント3】息を吐きながら握る
測定するときは息を止めるのではなく、吐きながら力を入れるようにしましょう。吐きながらゆっくり力を入れるのではなく、瞬間的にぎゅっと力を入れて握るようにします。
可能なら力を入れるときに声を出してみるとさらに効果的です。これは「シャウト効果」と呼ばれるもので、中枢による抑制を減らし最大筋力を高めることがわかっています。
声を出すと自然と息を吐くことになるため、どうしても息を止めてしまう人にも効果的です。
握力を鍛えるトレーニング5選
ここからは、握力を鍛えるためのトレーニングを5つ紹介していきます。
- ハンドグリップ
- グーパー法
- 新聞握り
- リストカール
- プレートピンチ
スキマ時間を使って行えるものもあるので、ぜひチャレンジしてみてください。
【トレーニング1】ハンドグリップ
握力のトレーニングの定番であるハンドグリップは、器具を購入するだけでどこでも気軽に握力トレーニングが行えます。
やり方は以下の通りです。
- 片手でハンドグリップを握る
- ハンドグリップが閉じるまでゆっくり握る
- ゆっくり手のひらを開いていく
- 繰り返す
トレーニングは片手ずつ行いましょう。負荷が変えられるハンドグリップを購入すると便利です。
回数は20回×2セットが目安です。20回ほど握れる負荷から始めて、少しずつ固いものにしていくと良いでしょう。
【トレーニング2】グーパー法
グーパー法は柔道などでも良く取り入れられている握力トレーニングです。
やり方は以下の通りです。
- 両手をまっすぐ前に伸ばす
- ぎゅっと握ったら素早く手を広げる
- この動作を繰り返す
1セット100回を目安に、2~3セット行いましょう。インターバルは1分間ほど取ります。
上げている腕が疲れてきて下げたくなりますが、高さを保ったまま行いましょう。
【トレーニング3】新聞握り
新聞握りは、ハンマー投げで金メダルを獲得した室伏広治選手が考案した握力トレーニングです。
やり方は以下の通りです。
- 新聞紙を1枚、床や机の上に広げる
- 真ん中に手を置き、新聞紙を掴んで肩の高さに上げる
- 手だけを使って新聞紙を小さく丸めていく
- 握れるぐらい小さくなったら、ぎゅっと握って10秒キープする
簡単な動きですが指の関節を動かすトレーニングにもなり、1枚小さくするだけでかなり腕がパンパンになります。
1枚をうまく丸められないという人は、半分にしてからチャレンジしてみてください。1枚を難なく丸められる人は、2枚目、3枚目と繰り返してみましょう。
【トレーニング4】リストカール
リストカールは、握力に必要な前腕筋や手首を鍛えられるトレーニングです。
やり方は以下の通りです。
- 机やベンチの上に腕を置き、ダンベルを持つ
- 腕が動かないように、反対の手で前腕部分を押さえる
- 息を吐きながら、手首を巻くようにしてダンベルを上げる
- ゆっくりダンベルを元に戻す
- 繰り返す
ダンベルは軽いものから始めます。男性なら10キロ以下、女性なら5キロ以下のものがおすすめ。15~20回を1セットとし、2~3セット行えば十分です。
腕はしっかり固定し、手首を動かすことに意識を集中させましょう。
【トレーニング5】プレートピンチ
プレートピンチはブックホールドとも呼ばれるトレーニングです。筋力のない女性にも向いており、自宅で簡単に取り組めます。
やり方は以下の通りです。
- プレートや分厚い本を用意する
- 親指と4本の指で、プレートや本をしっかり挟む
- 限界が来るまで挟み続ける
- 繰り返す
厚みや重さを変えることで、トレーニングの負荷を変えられます。ぎゅっと力を入れて、しっかり挟むことを意識しましょう。
握力を鍛えるときの3つの注意点
握力を鍛えるときの注意点は次の3つです。
- 負荷をかけるときは少しずつ行う
- 毎日トレーニングしない
- 前腕のトレーニングも取り入れる
順に見ていきましょう。
【注意点1】負荷をかけるときは少しずつ行う
握力を鍛えるときは、一度に高負荷をかけないように気を付けましょう。指や手首を痛める原因になります。
普段はあまり意識しない部位のため、いきなりハードなトレーニングをすると負荷がかかりすぎてしまいます。
高負荷をかけるよりも中程度で回数をこなしながら、継続してトレーニングすることで握力が鍛えられます。
指や手首を痛めないように注意して行いましょう。
【注意点2】毎日トレーニングしない
筋肉を効率良く鍛えるには、超回復にかかる時間を知っておくことが大切です。
超回復とは、筋トレで筋トレなどによってダメージを受けた筋肉が回復するまでにかかる時間のこと。しっかり休ませることで筋肉がより強くなり、効率良く鍛えられるのです。
前腕筋群の場合、超回復にかかる時間は24時間とされています。懸垂など、超回復にかかる時間が部位によって異なるトレーニングを行う場合は、回復に長くかかる方を優先しましょう。
毎日トレーニングするよりは、しっかり回復させて2~3日おきにした方が、モチベーションもアップできて効率良く鍛えられるはずです。
【注意点3】ストレッチをしっかり行う
握力のトレーニングを行うときは、前腕や手首のストレッチを行いましょう。怪我の防止だけでなく、疲労回復や筋肉痛も軽減されます。
特に手首は痛めやすく回復に時間がかかるため、ケガをしないことが重要です。
ウォーミングアップやクールダウンを丁寧に行い、効率良く鍛えていきましょう。
握力を鍛えるときにおすすめのグッズ3選
握力は、器具を使うとスキマ時間でもトレーニングできます。
あると便利なおすすめグッズは以下の3つです。
- ハンドグリッパー
- NSDパワースピナー
- ファストグリップ
気になる人はぜひ購入してみてください。
【グッズ1】ハンドグリッパー
ハンドグリッパーは100円ショップにあるものから可変式のものまで種類がたくさんあります。
本格的にトレーニングするなら、可変式を選ぶか強さの異なる複数のハンドグリッパーを用意すると良いでしょう。
【グッズ2】NSD パワースピナー
NSDパワースピナーは、アスリートも使える手首専門のトレーニンググッズです。
手首から肩まで効率良く鍛えることができるため、リハビリ目的に使われることもあります。
少しコツが必要ですが楽しく鍛えられるグッズなので、ぜひ使ってみてください。
【グッズ3】ファットグリップ
ファストグリップは、普段の筋トレで握力が鍛えられるグッズです。
ダンベルやバーベルなどに取り付けるだけでいいので簡単。普段の筋トレで効率良く鍛えたいならぜひ導入してみてください。
握力を鍛えるメリットは多い!スキマ時間を利用してトレーニングしよう
握力は日常生活にも深く関わっているため、たとえスポーツや筋トレをしていなくても鍛えるメリットは大いにあります。
アスリートならパフォーマンスアップにつながり、筋トレをしている人ならその効果を上げることが可能。男女ともに鍛えておいて損はありません。
スキマ時間を使って鍛えられ、どこにいても気軽に取り組めるトレーニングもあるため、老若男女誰にでもおすすめできます。
若いうちに鍛えておけば、加齢とともに少しずつ握力が下がってきても日常生活で困ることがないので、ぜひ意識して鍛えてみてくださいね!
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